AEROPRES

2015年08月26日 14時21分

ミランティス、OpenStackのエンタープライズ市場への導入加速に向けて、インテルとの投資と技術提携を発表

インテルの「Cloud for All」構想の一環として、投資を含む技術提携により、ミランティスがOpenStackの成熟をさらに加速し、330億ドル*と言われるクラウド基盤市場を狙う

Pure PlayのOpenStackベンダーとして製品、サービスを提供する米ミランティス (Mirantis, Inc. 本社:米カリフォルニア州) の日本法人であるミランティス・ジャパン合同会社 (本社:東京都千代田区、リージョナルディレクター 下平 中) は、ミランティス本社がインテル社と技術および投資面において戦略的な提携関係を結んだことを発表します。
両社の協業は、ミランティスのOpenStackディストリビューションのエンタープライズ向けの機能を最適化し、エンタープライズ市場でのOpenStackの導入促進を目指すためのものです。

資金的な面では、Intel Capitalを中心に、新しい出資者であるGoldman Sachs社、ならびに既にミランティスに出資しているAugust Capital、Insight Venture Partners、Ericsson、Sapphire Ventures (旧 SAP Ventures)、WestSummit Capitalが参加する投資グループにより1億ドルが投資されます。今回の投資ラウンドによる資金調達は、株式と直接支出の組み合せによるものです。

技術的な協業は、インテルが今年7月に発表した新たな構想「Cloud for All」に基づくもので、ミランティスとの協業により、より多くの企業がクラウドソリューションを迅速に導入してクラウドの恩恵を享受できるようにすることを目的としています。

2010年に公開されたOpenStackクラウドソフトウェアは、OpenStack Foundationの管理下で、オープンソースのコントリビュータが参加するグローバルな開発チームにより開発されています。技術調査会社のForrester社によると、OpenStackは、Global2000企業が採用した5大クラウドプラットフォームの1つとして急浮上しています。今回の発表は、世界中の既存のIT環境や新しいデータセンターへの導入や統合を容易にすることになり、さらなるOpenStackの導入拡大に寄与すると考えられます。


ミランティスの共同設立者でPresidentのAlex Freedland(アレックス・フリードランド)は次のようにコメントしています。「われわれはインテルと手を組み、オープンな設計、オープンな開発、そしてオープンなライセンスが将来のクラウド基盤ソフトウェアになる時代を実現します。ミランティスのゴールは、OpenStackを、どのプロプライエタリのソリューションよりも優れたクラウドソフトウェアを提供する最善の選択に育てることです。あらゆる業界はソフトウェアにより混乱させられています。先進的な企業は、クラウドを導入して売上を伸ばし、新しいサービスを迅速に市場に投入しています。ミランティスは、OpenStackだけに100%コミットしている唯一のベンダーです。」

インテルのData Center Group 担当Senior Vice President 兼 General ManagerであるDiane Bryant氏は次のようにコメントしています。「われわれのミランティスへの投資は、Cloud for All構想の一環であり、オープンなクラウド基盤をあらゆる業界に展開するための次なるステップです。企業ユーザーが、パブリッククラウド、プライベートクラウド、ならびにハイブリッドクラウドを戦略的に導入するには、基盤ソフトウェアの選択肢が必要となります。そして、OpenStackは、クラウドネイティブなアプリケーションやサービスにとって、理想的なオープンソリューションであり、われわれとミランティスの協業することで、数多くのクラウド環境を実現するために重要となる新しい企業ユーザー向けの機能を確実に提供できるようになるはずです。」

技術面でのインテルとの協業は、企業ユーザーの導入に必要な能力を向上させることにフォーカスされます。具体的には、両者は、大規模システムにおけるパフォーマンス、ストレージ、ネットワークインテグレーション、およびビッグデータのサポートを実現します。
これらのテクノロジー課題を解決することにより、OpenStackの利用を拡大し、ミランティスならびにインテル両社のユーザーはOpenStackを容易に導入可能となります。

インテルとの密接な協業は、ミランティスにとっての記録破りの1年に続くものです。様々な業界の企業ユーザーが、新しいビジネスを創造し、導入・運用コストを削減し、ITシステムのパフォーマンスと導入効果を向上させるために、ミランティスのOpenStackディストリビューションである「Mirantis OpenStack」を本番システムにおいて稼働させており、以下のような成果を上げています。

・ 国営の小売業がハードウェアコストを半分に削減し、ネットワークパフォーマンスを2倍に向上
・ 大手クレジットカード会社がITシステムの運用コストを80%削減
・ 世界トップのソフトウェアベンダーが、2ヶ月以上を要していたITシステムのプロビジョニング時間を数分に短縮
・ アジアの大手テレコム会社が、Mirantis OpenStack上のSDN(Software Defined Network)により新しいNaaS(network-as-a-service)ビジネスを開始
・ 米国の大手銀行が、セキュリティ障害への対応時間を劇的に短縮

また、2014年には、ミランティスは、オープンソース有史以来最大規模(1億ドル)のシリーズBの投資ラウンドを発表しており、また、OpenStackソフトウェアでは最大の売上(Ericssonに対して3,000万ドル)を計上しています。売上は、年150%で増加し、70社以上の新規ユーザーがMirantis OpenStackを導入しています。また、アムステルダム、オースチン、グルノーブル、香港、東京に新しいオフィスを開設しました。


*International Data Corporation (IDC) 2015 Worldwide Quarterly Cloud IT Infrastructure Tracker


[報道関係者お問い合わせ]━━━━━━━━━━━
ミランティス・ジャパン合同会社 下平
Email: info.jp@mirantis.com