AEROPRES

2019年04月27日 11時04分

長野県宮田村 Jアラート/防災行政無線放送をスマホへ自動転送放送開始

宮田村は、Jアラートや防災行政無線の音声放送を住民のスマートフォンへ瞬時に自動転送放送する広域防災Web放送システム「地域防災コミュニケーションネットワーク」を平成31年4月に導入、令和元年5月より順次運用を開始
宮田村は、Jアラートや防災行政無線の音声放送を住民のスマートフォンへ瞬時に自動転送放送する広域防災Web放送システム「地域防災コミュニケーションネットワーク」を平成31年4月に導入、令和元年5月より順次運用を開始する。

村では、緊急情報伝達手段として防災行政無線、戸別受信機、希望世帯に設置した受信器による有線告知放送など、情報伝達の多重化を積極的に推し進めてきた。
これにより、防災行政無線の屋外スピーカーから発する音声が屋内では聞き取り難くいとされてきた問題は解消するも、平日の日中は家屋内にいる住民は少なく、特に、隣町への通勤や買い物、出張や旅行などで家を離れてしまうと情報が伝わらないと言う課題が残り、今回のシステム導入に至った。

村ではこれまで登録制メールも活用しているが、今回導入のシステムは緊急時の第一声となる防災行政無線と同時放送できるのが利点と評価。さらなる情報伝達の多重化を進めることで全ての住民が「場所を問わずいち早く確実に音声情報を受けられるようにしたい」としている。

「地域防災コミュニケーションネットワーク」は、SKY-NETWORK(静岡市)が提供する次世代広域防災Web放送システム。従来のポータル型防災アプリと異なり、最高度のICTにより情報発信者の『危機感、切迫感、感情までも情報として伝えられる』新たな情報伝達手段。
昨年の西日本豪雨災害では、住民のほとんどが“自分は大丈夫”と都合の悪い情報を過小評価してしまう「正常性バイアス」により避難行動に移す住民が少なく、多数の死者や安否不明者を出したが、こうした事態を最小限に抑えられるものと期待される。
また、同システムは音声/文字放送以外にも、災害時には住民からのSOS投稿を役場、消防署、警察署などが組織横断的かつ瞬時に情報共有できるなど「情報発信」と「情報収集」の両方を備えた双方向型防災情報通信システムであることから、飛躍的な防災・減災効果が期待される。

「地域防災コミュニケーションネットワーク」の特徴:
■情報伝達
○パソコンに防災行政無線設備または戸別受信機とインターネット
 を接続するだけで放送環境が整う簡単導入。
 また、パソコンにシステムを持たないため、被災で機材が破損し
 ても、業者を呼ぶことなく簡単に復旧が可能。
○Jアラートや防災行政無線放送を住民のスマホへ24時間リアル
 タイムに音声を自動転送放送。
○パソコンや職員のスマホから音声放送や文字放送をライブで一斉
 放送。
 特に、ブラックアウト等で庁舎内の情報伝達手段が全て機能不全
 になっても、スマホからの放送継続が可能。
○パソコンやスマホからの放送は防災行政無線と異なり、音の反響
 や共鳴で音声が重なるエコー現象を考慮することなく通常の会話
 スピードで放送が可能。
○平常時は、コミュニティ放送メディアとしての利活用が可能。
○住民は自治体固有の専用アプリをダウンロード(無料)するだけ、
 面倒な設定なしで放送視聴が可能。

■情報収集
○災害時には住民からのSOS投稿を、役所、消防署、警察署など、
 連携機関が瞬時に組織横断的に情報共有でき、早期初動対応が図
 れる。(情報が外部に流出しない閉域網SNS)
○災害時に殺到する住民からの電話対応や組織間の情報伝達の混乱
 を解消。

■低廉化
○専用の受信機を全戸配布することなく、視聴率を大幅に向上させ、
 大幅な投資削減が図れる。
○初期費用350万円、月額料金5万円で最高のコストパフォーマ
 ンスを発揮。
○専用の受信機を配布する必要がないため、受信機の設置やメンテ
 ナンスに係る体制や費用が一切不要。